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九大救急 What's New!

2011/01/18第59回 先端医工学セミナーのお知らせ

1月25日、午後6時より先端医工学セミナーを開催いたします。
今回は、崇城大学薬学部教授、同大学院工学研究科応用化学専攻教授の 前田浩先生
をお迎えし、ドラッグデリバリーシステムに関してご講演を賜ります。
どなたでもご参加頂けますので、多くの皆様のご来聴をお願い申し上げます。

演者:崇城大学薬学部教授、同大学院工学研究科応用化学専攻教授
  前田 浩 先生

講演名:高分子型制癌剤を用いたがんの化学療法のパラダイムシフト

要旨:血液癌は別として、多くの高度進行癌に対する治療・延命効果は極めて限定的で
ある(1)。また、癌性胸膜炎や腹膜炎に対する治療成績は、ここ40年~50年、ほとんど
進歩がない。最新の分子標的においても概ね同様である。
演者はスマンクスに始まる高分子型薬剤を長年研究し、固型腫瘍血管に固有のEPR効果
を見出し、腫瘍部に選択的なドラッグデリバリー(tumor/blood比 10倍~50倍)の突破口
を開いてきた(2,3)。これをさらに発展させる方法としてスマンクス/リピオドールを
アンジオテンシンによる昇圧下で動注すると、EPR効果がさらに増強され、腫瘍デリバ
リーを一段と高めることが可能となった。その方法により、肝癌、転移性肝癌、膵癌、
胆のう/胆管癌、腎癌などの高度進行癌に著効を得ている(4)。また、切除不能肺癌に
対してはニトロ剤の前投与下に気管支動脈内へスマンクス/リピオドールの注入により、
好成績を得ているので、これらについて報告したい。さらに胸腹水癌に対する高分子
型制癌剤の体腔内投与の有用性についてもデータを供したい。

<参考文献>
(1)近藤誠、文藝春秋、平成22年12月号、他にNature Biotech (2005), 23, 535-537,
(2)C. Leaf: Fortune 76-96 (March 29, 2004).
(3)Y. Matsumura, H. Maeda: Cancer Res. 46, 6387-6392 (1986).
(4)H. Maeda: Bioconj. Chem. 21, 797-802 (2010).
(5)Nagamitsu et al: Jpn. J. Cancer Res. 39, 756-766.

日 時:1月25日(火) 18:00~19:00
場 所:West Wing 3階
内視鏡外科手術トレーニングセンター講義室
共 催:福岡医学会
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