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九大救急 What's New!

2011/04/07第63回 先端医工学セミナーのお知らせ

4月20日(水)午後6時より先端医工学セミナーを開催いたします。
今回は、microsurgery シリーズの第一弾として福岡市民病院外科の内山秀昭先
生をお迎えし、microvascular surgeryに関するご講演を賜ります。
大変興味深いご講演を拝聴できると思います。
どなたでもご参加頂けますので、多くの皆様のご来聴をお願い申し上げます。


演者:福岡市民病院 外科 内山 秀昭 先生


講演名:生体肝移植術における顕微鏡下肝動脈再建法

日 時:4月20日(水)  18:00〜19:00

場  所:West Wing 3階
            内視鏡外科手術トレーニングセンター講義室

共 催:福岡医学会


抄録
  我が国では1989年に1例目の生体肝移植手術が行われて以来、2011年現在、各
施設で積極的にこの手術が末期肝不全患者に対して行われ、総数6000例を超えている。
手術手技に関しては応用を重ね、完成されたものとなってきているが、肝動脈再建は未だ
最も難しい手技の一つである。
 移植肝は門脈と肝動脈の2重支配を受け、肝内胆 管は肝動脈の血流支配を受ける。
肝動脈血栓症などの肝動脈関連合併症は胆管血流の途絶により、胆管壊死、肝膿瘍、敗血症などの
重篤な合併症につながることが多く、肝動脈再建に関しては確実な吻合技術を必要とする。
脳死肝移植と比較して、生体肝移植グラフトの肝動脈は細く短いため肝動脈再建は一般に困難とされる。
九州大学消化器・総合外科(第二外科)では1996年10月に1例目の生体肝移植を行って以来、2011
年3月までに390例の生体肝移植を行ってきた。
平均直径2mmの肝動脈再建に、顕微鏡下に血管吻合を行うmicrovascular surgeryを当初から導入し良好な成績を収めてきた。
 肝動脈合併症は6例のみ(肝動脈血栓2例、肝動脈解離2例、肝動脈瘤2例)に認められ、
これらは初期の症例に発生しここ最近は肝動脈関連合併症は皆無で安定した成績となってい
る。

肝動脈再建法の概要を以下に述べる。
①グラフト肝動脈、レシピエント肝動脈の 双方を周囲組織を剥離してトリミングする。
②グラフト肝動脈、レシピエント肝動脈を ダブルクリップに固定する。
③ 前壁を8-0 または 9-0 プロリン糸を用いて結節で縫合する。
④ダブルクリップを翻転させ、後面を前壁同様縫合する。
⑤ダブルクリップをはずして血流再開する。

本プレゼンテーションでは、生体肝移植肝動脈再建法をビデオ供覧し、その吻合にお
ける技術的なポイント、工夫を提示する。
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