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2014/09/11第95回先端医工学セミナーのお知らせ
第95回先端医工学セミナー開催のお知らせです。
今回は九州大学大学院理学研究院生物科学部門・助教 松田 修先生をお招きして
「見た目」による「見分け」は意外に難しい?-分光画像を用いた形質識別支援の試み-」と題してご講演を賜ります。
大変興味深いお話を拝聴できるものと思います。
どなたでもご参加頂けますので、多くの皆様のご来聴をお待ちしております。
タイトル
「見た目」による「見分け」は意外に難しい?-分光画像を用いた形質識別支援の試み-」
われわれが生物を観察し、種名を特定したり状態を推察したりする際に、最初に触れる入力情報は、取りも直さず外観である。目視による外観の評価は、最も日常的な形質識別の手段である。
しかしながら、この作業を迅速かつ正確に行うためには、外観を細部まで定量的に把握する観察力と、情報の照合先としての知識とを研ぎ澄ませる必要があり、人間が備え持つ知能と感覚が、自ずとその限界を規定することになる。
近年、生物画像に対するパターン認識技術の活用が進むにつれ、外観が人間の認識能力をはるかに上回る情報を含み得ることが実感され始めている。
一方、汎用的な画像のデータ形式は十数年にわたって変化がなく、画像のもつ情報量の拡大は、主として空間解像度の増加によってのみ達成されてきた。
発表者はより確な形質識別を可能とするため、情報量を波長軸方向に拡張した分光画像のもつ可能性に着目している。
従来分光画像は、衛星や航空機によるリモートセンシングを主目的として活用されてきたため、近接的に撮影した生物試料を解析するためのツールやノウハウはほとんど蓄積していない。
本発表では、過去5年以上にわたる試行錯誤の末に発表者が会得してきた分光画像の性質と限界に関する知見のほか、基礎および応用研究のために開発した解析手法およびツールと、それを用いた解析事例を紹介する。
医療における分光画像の有効な活用法を見出すための、活発な議論の場となることを期待したい。
時間:9月18日(木)18:00-19:00
場所:West Wing 3階 内視鏡外科手術トレーニングセンター講義室
共催:福岡医学会